去る4月10日に、尾道三部作などで知られる映画監督の大林宣彦さんが、肺がんで逝去されました。オプジーボの投薬が行われていたともいわれています。ご冥福をお祈りするとともに本日は、大林宣彦監督の代表作である尾道三部作の振り返りや、肺がんへのオプジーボの効果などを調べていきたいと思います。
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大林宣彦監督の経歴や死因は?
(出典:https://www.huffingtonpost.jp/)
日本の偉大な映画監督だった大林宣彦(おおばやし のぶひこ)監督。出身地が広島県尾道市、生年月日は1938年(昭和13年)1月9日の享年82歳。死因は肺がんでした。勲等は旭日小綬章。倉敷芸術科学大学客員教授や尚美学園大学名誉教授、長岡造形大学造形学部客員教授も歴任する文化功労者でした。
元々CMディレクターだった大林宣彦監督はその後映画の世界に入り、故郷の広島県尾道市を舞台にした“尾道三部作”で、その地位を不動のものにします。ファンタジー作品に定評があり「映像の魔術師」の異名を取っていました。大林宣彦監督の肺がんでの訃報に、追悼の声が次々と寄せられています。
山田洋次監督
大切な、大切な友人を失ってしまった。唯一無二のユニークな監督であり、戦争を激しく憎み平和を愛してやまない優しいアーチストだった。
大勢の映画人と大林作品のファンとともに、彼の死を涙を拭いながら悲しんでいます。
行定勲監督
「恩師を失ってしまったような気持ちだ。この時、拙作『遠くの空に消えた』を『僕が撮ったらあんな爽やかな風のような映画にならない』と気に入ってくださった。いつも、偉ぶらない態度で接して頂き、感謝してもしきれません」
岩井俊二監督
「ちょっとすぐには受け止められない。エネルギッシュな新作にコメントを書かせて頂いたばかりでした」
大林宣彦監督は肺がんでオプジーボ投薬して余命3ヶ月が約4年延命?
(出典:https://douga-news.work/)
2016年8月には、大林宣彦監督はすでに肺がんのステージ4でした。余命3か月の宣告を受けますが、エネルギーは衰える事なく、2019年11月の第32回東京国際映画祭で「あと3000年、映画を作りたい」と発言。映画「海辺の映画館」を完成させました。
余命3か月の宣告からの約3年8ヶ月の延命に繋がったのは、大林監督自身の映画への情熱とオプジーボ治療のおかげと思われます。オプジーボとは、非小細胞肺癌などに適用拡大された分子標的治療薬の一つです。悪性黒色腫と肺がんには、稀に自然治癒例が見られるという特効薬で、免疫細胞によって癌細胞が攻撃され、治癒することが示唆されていました。
オプジーボは一般名称を「ニボルマブ」といい、かなり高額との事ですが、大林監督なら支払える金額だったと思われます。オプジーボは日本初となる薬で、京都大学医学部の本庶佑教授の研究チームが開発に貢献しました。オプジーボは現在、小野薬品工業から発売が開始されています。
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大林宣彦監督の新作映画は「海辺の映画館」
大林宣彦監督の遺作となったのは、近日公開予定の映画「海辺の映画館―キネマの玉手箱」で、戦争と広島の原爆がテーマの作品です。2019年10月28日開幕の第32回東京国際映画祭「JapanNow部門」で初上映され、2018年度毎日芸術賞特別賞を受賞しました。大林監督が亡くなった2020年4月10日封切りの予定でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大で公開延期中となっています。
大林宣彦監督の代表作の尾道三部作とは?
尾道三部作とは?
先述のように、大林宣彦監督といえば“尾道三部作”がまず挙げられるほど有名です。その“尾道三部作”といわれる素晴らしい映画とは、何でしょうか。その作品群は「転校生」「時をかける少女」「さびしんぼう」の3作が通称“尾道三部作”といわれています。それでは、大林監督が愛す故郷の尾道を舞台にした“尾道三部作”をご紹介したいと思います。
「転校生」
斉藤一夫(尾美としのりさん)は、広島の尾道に住む8ミリ映画撮影が好きな中学3年生。ある日、一夫のクラスに、斉藤一美(小林聡美さん)という転校生がやって来ました。一美は一夫を見て幼馴染と気づき、大喜びでまとわりつきますが、デベソである事を公言された一夫は面白くありません。放課後、神社の境内にいた一夫は、階段の上の一美めがけて空き缶を蹴飛ばします。
驚いて階段から落ちそうにばる一美を一夫は助けようと抱きつきましたが、2人はそのまま2人は階段をころげ落ちます。しばらく意識を失っていた2人はもうろうとした気分で、それぞれの家に帰ります。やがて、お互いの身体が入れ替っていることに気づき、一夫は愕然となり、一美は泣き出します。
それぞれの家族は、少し変だなと思いながらも誰も入れ替っているとは思いもしません。やがて、一夫は父の転勤で横浜に引っ越すことになり、いつまも元の身体に戻らない2人は絶望的になり、一美は自死を考えるほど追い込まれます。一方で、互いの身体に違和感を感じながらも、異性としての愛情が芽生えていきました。
ある日、あの神社の階段の上で、一夫と一美の2人はまたも偶然に階段を転げ落ち、目を覚ますと元の一夫と一美に戻っていました。泣きながら2人は、お互いを好きだと打ち明け抱擁します。一夫の引っ越しの日、走り出したトラックを追いかける一美気づいた一夫は、助手席から一美の姿を8ミリカメラで撮り続けるのでした。
「時をかける少女」
芳山和子(原田知世さん)は高校1年生。幼馴染の堀川吾朗(尾美としのりさん)と学校のスキー教室で話していると、同級生の深町一夫(高柳良一さん)がやって来ます。夜に3人が下山しようとすると、なぜか一夫のスキーのセットだけがありませんでした。帰りの列車で一夫は、野草を摘む不思議な行動をします。
4月16日(土)に新学期が始まり、3人は放課後に理科室の掃除をしていました。一夫と吾朗がかばんを取りに行き、1人残った和子は物音を聞いた実験室の中で白い煙を吸い込んで、倒れてしまいます。一夫と吾朗は和子を保健室に運び、3人は帰宅時に一夫の家に寄りました。
その時、一夫の家の温室から和子が倒れた時と同じ匂いがします。それはラベンダーを栽培しているとの事でした。4月18日(月)の夜、和子は地震と吾朗の家の近くの火事を経験します。心配して見に行くとボヤでした。そして気がつくとベッドの中だったのです。
不思議な体験を吾朗に話していると屋根の瓦が落ちてきて、そして和子はまたベッドに戻っていました。登校すると「今日は4月18日(月)だ」と聞かされて驚きます。4月19日(火)のはずなのに、1日戻っていたのです。吾朗に前夜の事を聞いても、知らないと言われました。
授業では前日の問題が出たので和子は帰りに一夫の家に寄り、相談します。一夫によればそれは「タイムリープ」との事でした。その夜、和子が見た通りの地震が起きたので、火事のあった家を見に行くと一夫がいました。和子と一夫は昔事故に遭って怪我をしたはずですが、一夫にはその傷がありません。
次の朝、和子は予測通りに吾朗と登校中に瓦が落ちて来たので、吾朗を助けました。その時、吾朗の手に和子の記憶にある傷があったのです。和子は学校に行かず、一夫の家の温室に向かいます。そこでラベンダーの香りを吸いテレポーテーションすると、一夫が海岸で植物採取をしていました。
和子は一夫に真実を教えてほしいと詰め寄り、一夫はあの土曜日の実験室に戻る事を念じるように言います。和子は土曜日の実験室にタイムスリップしました。中には一夫がいて、自分が西暦2660年の薬学博士で、植物がほとんど全滅した未来から植物を採取しに来たと話します。
記憶操作を使用して和子と吾朗の記憶をすりかえた事、元の世界に帰らなければいけない事を話します。自分に関わりあった人々の記憶から消えなければいけない一夫い、和子は一緒に連れて行ってほしいと頼みますが断られます。薬をかがせられた和子は、気を失いながら、一夫の記憶は絶対忘れないと心に念じました。
11年後、薬学の研究員になっていた和子は、廊下で一夫とすれ違いますが気がつきませんでした。
「さびしんぼう」
寺の住職の息子で高校2年生の井上ヒロキ(尾美としのりさん)は、カメラで尾道の景色を捕らえやがて、一人の少女・橘百合子(富田靖子さん)にフォーカスを合わせていきます。放課後の音楽室でピアノ弾く百合子が、ヒロキの憧れの君でたした。年末が近づいた大掃除の最中に、ヒロキは母親タツ子(藤田弓子さん)のアルバムにあった写真を派手にばら撒いてしまいます。
ある日の帰り道、ヒロキは憧れの百合子とすれ違い、軽く会釈をされました。心踊るヒロキが部屋でファインダーを覗いていると白塗りの少女(富田靖子さん・二役)が現れ、「誰だ?」とヒロキが問うと、少女は「さびしんぼう」と答えます。いつものように同級生のマコト(砂川真吾さん)、カズオ(大山大介さん)と悪ふざけをした帰り、ヒロキは自転車で通り過ぎる百合子を見つけ、連絡船に乗り込む姿を見送りました。
四六時中、百合子を想うヒロキは、部屋でファインダーを覗きながら「おーい、さびしんぼう」と呟くと、白塗りのさびしんぼうが現れます。そして「あんたのお母さん、もっと大らかだったけどなぁ」と告げて消えました。冬休み、タツ子の依頼で幼馴染みのマスコがヒロキに勉強を教えに来ていると、さびしんぼうが現れてタツ子に「あんたの若い頃の理想はもっと大らかじゃなかったの?」とつめ寄ります。
驚いたタツ子が追い払おうとさびしんぼうのお尻や頭を叩くと、自分の尻や頭が痛い。マスコはそんなタツ子の姿を見てノイローゼになっていると思うのでした。タツ子に関して変な噂が広がっていた為、ヒロキは「余り出てくるな」とさびしんぼうに言いま。
節分の日、ヒロキは自転車のチェーンが外れていた百合子と出会い、助けました。しかし翌朝、ヒロキは船着場で百合子に無視され、帰宅するとさびしんぼうがプレゼントのチョコレートを持って待っていました。プレゼントは百合子からのもので、お礼と、もう会えないと事が書かれた手紙もあったのです。
さびしんぼうは「明日17歳になるから、16歳の自分は17歳にはなれない」と告げ、自分で書いた創作劇「さびしんぼう」について話し消えました。もう会えないと言われた百合子に、ヒロキはクリスマスプレゼントを持って会いに行きます。受け取った百合子は「あなたが好きになったのは、こっち側の顔だから反対側の顔は見ないでください」と別れました。
百合子から、もう会えないと言われたヒロキだったが、クリスマスに渡したいと思って買ったプレゼントを持って、彼女に会いに行く。プレゼントは別れの曲のピアノ型オルゴール。百合子はそれを受け取り、「あなたが好きになっていただいたのは、こっち側の顔でしょ。反対側の顔は見ないでください」と言い、別れました。
雨の中、さびしんぼうはヒロキの帰りを待っていて「もう一度、さよならを言いたかった」と伝え、ヒロキはさびしんぼうを抱きしめます。「ヒロキさん、大好き」と言って、さびしんぼうは消えてしまいました。翌朝、「田中タツ子16歳」と書かれたさびしんぼうが写った写真を、掃除する母が拾っていました。
ヒロキはそれを見て、今度は母が17歳の時の写真を風に舞い上がらせたら、どうなるだろうか?と考えます。やがて大人になり、お経をあげるヒロキの横には百合子そっくりの女性が座り、奥で娘が別れの曲を弾いているのピアノ上には、あの時のクリスマスにヒロキがプレゼントしたオルゴールがあるのでした。
大林宣彦監督の尾道三部作が視聴できます。31日間のトライアル期間が設定されていますので、見終えた後に解約を実行すれば、あなたは料金を支払わなくてもよいのですよ。
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大林宣彦監督の肺がんとオプジーボの関係は?尾道三部作についてまとめ
映画界の巨匠・大林宣彦監督の肺がんでの訃報、本当に残念でならないです・・・きっと天国では次の作品の制作に取り掛かられている事でしょう。謹んでご冥福をお祈りいたします。
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